映画「ゼロ・グラビティ」を観てきました。
2013年12月14日
ストーリーは単純明快なのに、これほど息をするのも忘れるくらい集中した映画はなかった。スペースシャトルが流星群によって破壊されて、主人公の女性宇宙飛行士(サンドラ・ブロック)が、宇宙の虚空にポンと放り出されているにもかかわらず、嘘のような綱渡りで命からがら地球にたどり着くまでの話。すごいのは全編にわたって無重力状態的映像をみごとに作りだしていて、ナショナルジオグラフィック的ドキュメント調テイストで、映画の観客は宇宙空間から地球を眺めている感じ。よく宇宙に浮かぶ地球を観れば意識が変わるなんていうけれど、それを体感させてくれる映画だと思った。(別に意識に変化はなかったが…)1億円かけて宇宙旅行に申し込まなくても1500円で宇宙体験できる映画。原題は「ゼロ・グラビティ(無重力)」ではなく、「グラビティ(重力)」。サンドラ・ブロック扮する女性宇宙飛行士がそこまでして地球に帰りたいのか、地球で生まれた物質(人間含む)は、すべて地球に帰りたい本能(重力)を宿しているという思いがこめられている気がした。この映画は日本語吹き替えの3D版を観るべきだったと思いました。(K)