黒田官兵衛、お椀をかぶって戦った愛妻家。

2014年05月19日

大河ドラマ「軍師官兵衛」を毎週見ています。黒田官兵衛といえば、オープニングにも登場する、お椀を逆さまにしたような形の兜。しかし、なぜお椀なのか気になります。
あの兜の正式名称は「銀白檀塗合子形兜(ぎんびゃくだんぬりごうすなりかぶと)」
もともとは黒田官兵衛の妻・光姫(幸圓)の父である志方城主・櫛橋伊定から婚約の祝いに贈られたもの。合子とは椀と蓋で一対になった器のことで、分かちがたい夫婦の間柄を表したものなのだそう。キリシタンでもあった官兵衛は、生涯側室を持たなかったことからも相当な愛妻家だったことが分かります。
あの兜が実用的に優れていたかどうかは分かりませんが、軍師の本分は戦場に出て自ら戦うことではなく、知略を以って主君を献策すること。官兵衛にとって兜は何でも良かったのかもしれません。
豊臣秀吉に天下を取らせた後の官兵衛はその才能を恐れられるようになり、十分な恩賞も与えられず冷遇されましたが、淡々と秀吉に仕え、平穏に生涯を終えました。
不遇の天才軍師にして、お椀をかぶって戦った愛妻家。色々な顔をもった面白い人物だったことは確かなようです。(UM)

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