映画『舟を編む』のこと
2014年03月3日
友人から、「本当に面白い映画だったから」とすすめられ、『舟を編む』という映画をレンタルして観ました。辞書を編集する人たちを描いたお話です。辞書がどんなふうにして出来上がっていくのかなど、考えてみたこともなかったのですが、それはなんとも地道な作業の連続でした。他の辞書にはない、その辞書だけの個性を持たせ、それにふさわしい言葉を拾い集め、何度も何度もていねいに校正を重ねて。中には何十年という歳月をかけて作られるものもあるそうです。
一番好きだったのは、主人公の男性が【恋】という言葉の「用例」を書くところ。「寝ても覚めてもその人のことが頭から離れず、何も手に付かない状態のこと。成就すると天にも昇るような気持ちになる」曖昧ですが、そんな内容だったと思います。自らの恋する気持ちをそのまま素直に描いた文章が本当にすてきでした。映画の全編にわたって流れる音楽も素晴らしく、翌日映像は観ずに、音楽だけを聴きながらごはんを作りました。