枯らしてもいいのだ

2014年08月12日

朝ごとに庭先のオシロイバナが小さなくろい種をのぞかせる季節となりました。イブキが草いきれに香りたつさまをおもいながら、わたしは東の窓辺でささやかな鉢植えに水をやります。この窓枠はわが家でいちばん日当たりのよい一等地。いとうせいこうさんがベランダで植物を育てる「ベランダー」なら、さしずめ「窓枠派」でしょうか。そんなことをかんがえながら、『自己流園芸ベランダ派』(河出文庫)を手に取りました。『ボタニカル・ライフ』につづく植物エッセイの第二弾です。帯には「枯らしてもいいのだ」と書かれています。先日の台風で、うっかり開けておいた窓の隙間風にポインセチアをしおらせたわたしには、おおいになぐさめられることばです。

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